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ボツリヌス菌からA型と呼ばれる血清型毒素だけを抽出して精製されたものであり、精製の過程で毒素は完全に除去されていますので心配ありません。
1970年代から、このボトックスを用いて眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、痙性斜頚、斜視、顔面チック、多汗症、片頭痛など、様々な治療薬として使用されているのです。
1997年4月には、日本でも眼瞼痙攣治療薬『アラガン社ボトックス注射100』という商品名で厚生労働省が認可しています。
しかし、多汗症の治療薬としての認可は未だにおりていませんので、国内で購入することは出来ません。医師に製造会社から輸入してもらう必要があります。
ボトックスは<アセチルコリン>を抑制する作用があります。
アセチルコリンとは神経伝達物質のことであり、交感神経の支配を受けているエクリン腺(汗を分泌する腺)へも働きかけています。
よって、アセチルコリンに作用することでエクリン腺の発汗機能を抑えようというのです。
発汗の多い場所に30箇所程度注射します。
脇の場合は若干の痛みを伴っても然程心配はありませんが、手の平の場合は相当痛みますので、冷水で事前に20分程度冷やしてから行います。
副作用として、注射痕が赤くなったり、稀に内出血を起こす方がおられますが、4~7日程度で消えるでしょう。
また、吐き気、倦怠感、頭痛、発熱、散瞳などが起こるかもしれませんが1日程度で治ります。
しかし、治療の当日は入浴やサウナなどは控えてください。シャワーなら構いません。
妊娠中の方、授乳中の方、製剤中成分にアレルギーを持つ方、筋弛緩剤や筋弛緩作用のある薬を服用中の方はボトックス治療は受けられません。
両脇で7万程度、両手の平で10万程度だと考えて良いでしょう。
治療の効果が弱いと感じる時は、3~4週間後に追加治療を行えますが、この場合の治療費は薬の使用量によって左右されます。
基本的に、効果は4~6ヶ月程度持続するそうですが、稀に完治したという患者さんがおられます。
これは、治療を施したことで、『持続期間中は大丈夫』という安心が生まれ、それが『発汗のせいで人に嫌な思いをさせたらどうしよう』などという<予期不安>を取り除いたことが原因だと考えられます。
予期不安が消えたことで、精神性発汗が改善されたのです。
ただ、基本としてボトックス治療は根本的解決ではありませんので、それは忘れないでください。