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内視鏡外科手術(ETS手術)

内視鏡外科手術

 多汗症の治療に関して、内視鏡外科手術(ETS手術)が最近、注目されています。
 これは、小さな傷を皮膚に作り、そこからカメラ搭載の細い管を体内に入れて手術するという方法になります。
 手掌多汗症の場合は、腋下の皮膚を2~4mm程度の傷をつけ、胸腔(きょうくう:肋骨で囲まれたスペース)へと管を入れたら、背骨付近の交感神経の束を切断するのです。
 ただ、交感神経は発汗機能だけを司っているわけではありませんので、手術には正確で繊細な操作が必要です。
 切除部分に問題があると、<ホルネル症候群(瞼が垂れ下がる)>という症状もでます。  現在では医療技術の発達により、手術の精度は向上していますが、医院選びは慎重に行ってください。

初回は左右のどちらかだけ手術

 この手術は左右共に行うことも出来ますが、初回は片側だけにしておいて、半年~1年程度様子を見るのが良いでしょう。理由は、内視鏡外科手術(ETS手術)には副作用があるからです。
 手術により、身体が求めている発汗(正常の範囲内かどうかは別にして)を強制的に止めてしまう為、治療効果を期待した場所の発汗は止まりますが、代わりに別の場所の発汗量が増加する可能性があるのです。
 これは反射性発汗、もしくは代償性発汗と呼ばれ、これが酷い場合には日常生活の負担になることも考えられます。
 ですから、左右のどちらかだけを手術して経過を見ることをお勧めします。

多汗症による問題が軽減

 例えば、右の手術だけを行うと、右手の平、右前腕、右上腕の汗は殆ど止まりますので、左の汗を右で拭くことも可能になるでしょう。
 握手も通常は右ですし、様々な場面で多汗症による問題が軽減されることは間違いありません。

 また片側の手術を行った場合、全体の2割程度ですが半年程度経過後に、治療をしていない方の手の発汗が減少したという報告もあります。
 もし、そうなれば残る片方の手術の必要はなくなります。
 実際に、初回の手術で両側の治療を受けられた結果、反射性発汗が酷い余りに治療を大変後悔される方がおられるのが現状です。

どうしても初回で両側の手術

 術後は予想を遙かに上回る発汗が背中などに出ることは覚悟された方が良いでしょう。加えて、術後に手の平がカサカサになった、冬にはひび割れが出来ることから保湿液が欠かせないという方が大変多いです。

程度には個人差がある

 発汗に関しては、起きている間は続く多汗症とは違い、高温時や運動時に汗の量が多くなるだけという方もいらっしゃいます。
 また、人は汗をかくことで体温を下げていますので、術後は首、顔が暑く感じられるという方が多いようです。
 どちらにもそれなりの悩みがありますので、よく考えてから治療してください。

 内視鏡外科手術(ETS手術)の手術時間は片側で20分程度で、傷痕は約2ヵ月で目立たなくなるでしょう。

メリットもある

 上記で色々と書きましたが、勿論メリットもあり、
<傷が小さくてすむこと>
<手術時間が短いこと>
<身体的負担が軽いこと>
<手術当日の帰宅、翌日から通常生活が可能なこと>
<健康保険が適用されること>
などが挙げられます。

費用

  費用は1996年4月から保険が適用されていますので、3割負担で18〜20万程度だそうです。

術後

 術後は特に問題がない限り、抗生剤などの内服薬を飲むだけで済み、来院の必要はありません。
 病院によっては数ヶ月後に、効果や副作用を調べる為、1度来院することを望む所もあるそうです。



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